住宅ローンのシミュレーションで返済計画を試算するイメージ

住宅ローンを「いくら借りるか」は、金利や銀行選びと同じくらい重要なテーマです。各銀行の公式サイトには無料のシミュレーションページが用意されており、毎月の返済額・総返済額・借入可能額・借り換えメリットを申込前に手軽に試算できます。本記事では、シミュレーションを活用した「借りすぎない」住宅ローン選びのポイントを整理します。

まず知っておきたい「リコース型ローン」のリスク

日本の住宅ローンはリコース型(遡及型)ローンと言われています。例えば担保価値が3,000万円で住宅ローンの残債が4,000万円だった場合、競売で住宅を処分しても、担保価値を上回る残債1,000万円は無担保のローンとして残り、最後まで返済しなければなりません。

つまり、購入後に物件の担保評価額が大幅に下がってしまうと、万が一返済が厳しくなって住宅を手放しても、返済残額だけが残る可能性があるということです。(海外にはノンリコース型〔非遡及型〕といって、返済者の負担が担保価値の範囲に限定されるタイプの住宅ローンもあります。)

住宅を購入するとき、その物件の価値が今後どれだけ下がるかまで考える人は多くありません。しかし、このリスクがある以上、「いくらまで借りてよいか」を慎重に見極めることが住宅ローン選びの出発点になります。そこで役立つのが各銀行のシミュレーションページです。

シミュレーションでできること・見るべきポイント

試算の種類分かること見るべきポイント
毎月返済額の試算借入額・金利・期間から毎月の返済額手取り収入に対して無理のない水準か(ボーナス返済に頼りすぎない)
借入可能額の試算年収から借りられる目安額「借りられる額」と「無理なく返せる額」は別物。上限まで借りない
総返済額の試算完済までの利息を含む支払総額金利だけでなく事務手数料・保証料など諸費用込みで比較する
借り換えメリットの試算現在のローンから乗り換えた場合の削減額諸費用を差し引いた実質メリットで判断する
繰上返済の試算繰上返済による利息軽減・期間短縮の効果手数料の有無と、手元資金の残し方とのバランス

金利上昇局面ならではの試算のコツ

2026年は日本銀行の利上げを受けて住宅ローン金利にも上昇圧力がかかっている局面です(2026年7月時点)。変動金利でシミュレーションする際は、現在の金利のままの試算だけでなく、金利が1%前後上がった場合の返済額も必ず試算しておきましょう。多くの銀行のシミュレーションでは金利を自由に入力できるため、「上がっても家計が耐えられるか」のストレステストに使えます。

また、変動金利(元利均等返済)には毎月の返済額を5年間据え置く「5年ルール」などの仕組みがある銀行も多く、金利が上がった時期と返済額が増える時期はずれることがあります。仕組みの有無は銀行・商品ごとに異なるため、試算とあわせて商品説明書も確認してください。

よくある質問

Q. シミュレーション結果と実際の借入条件は同じになりますか?

試算はあくまで概算です。実際の適用金利は申込時期や審査結果、引き下げ幅によって変わり、団信の上乗せや諸費用も条件次第で異なります。最終的な条件は必ず各銀行の正式な見積もり・公式サイトで確認してください。

Q. 複数の銀行のシミュレーションを使い分ける意味はありますか?

あります。同じ借入額・期間でも、銀行ごとに金利・事務手数料・団信の条件が違うため、総返済額には差が出ます。当サイトのような比較サイトで候補を2〜3行に絞り、各行の公式シミュレーションで同条件の総返済額を横並び比較するのが効率的です。

Q. 「借入可能額いっぱい」まで借りても大丈夫?

おすすめできません。借入可能額は年収基準の上限であり、家計の実態(教育費・老後資金・車の買い替えなど)は考慮されていません。リコース型ローンのリスクも踏まえ、毎月返済額から逆算して借入額を決めるのが安全です。

まとめ|「借りすぎない」ためにシミュレーションを使い倒そう

価値が下がりにくい物件を選ぶことはもちろん、借りすぎに注意して総返済額を抑えられる住宅ローンを選ぶことが大切です。各銀行の無料シミュレーションを活用し、金利上昇シナリオも含めて試算したうえで、無理のない資金計画を立てましょう。なお、SBI新生銀行のように保証料0円・一部繰上返済手数料0円で諸費用の見通しを立てやすい銀行もあります。最新の金利・条件は各行公式サイトでご確認ください。

<主要銀行 注目の住宅ローンシミュレーション>

新規借入れの目安を手軽に試算 イオン銀行公式サイト

新規も借換えも簡単シミュレーション ソニー銀行公式サイト

繰上返済の効果も試算できる 住信SBIネット銀行公式サイト

保証料0円・諸費用が分かりやすい SBI新生銀行公式サイト